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?B 設計

ポンプメーカは設計仕様をもとに設計を開始する。ポンプ外形図面及ぴ組立図を自社のCADで作成し、これをIGESにより変換して、プラントメーカ経由でメーカCITIS*2公開DB上に承認図として提出する。

?C 製造

承認図の承認返却が行われ、ポンプメーカでは詳細設計、製造の段階に入る。基本設計部門はPPDM*3に実装された設計データを、詳細設計部門に対しSTEPに準拠した形で構成情報として渡す。これにより、異種のPPDM間のデータの授受が実現する。

?D 据付

電力会社は当該検定期間における循環水ポンプの据付工程の全体工程表を電力CITIS公開DBに提示する。プラントメーカは提示された全体工程表を基に、個々の工事工程表を作成し、同公開DB上に提出する。

一方、据付開始の段階で、循環水ポンプの技術データの集約である取り扱い説明書がメーカより電力会社へSGML文書として提出される。

?E 試験

現地において実施された試験結果を速やかに評価するために、電力会社(発電所)とメーカ間でマルチメディアTV会議を実施し、今後の運用について確認する。

?F 設備更新完了から通常運用

電力会社はメーカからメーカCITIS公開DB上に納入された完成図書を電力CITIS公開DB上に取り込み、さらに電力会社の技術情報DBのデータの更新、格納を行う。運用・保守段階での双方向のCITISの実現である。

 

このように、NCALSでは実際の業務推進においてIGESやSGMLといった標準技術を活用することが想定されている。又、それらのデータはデータベースに蓄積され、共有されるというCALSの概念に基づいたものとなっている。

 

*1 IGES(Initial Graphics Exchange Specification 初期グラフィックデータ交換仕様)

CAD/CAM等の2、3次元設計図のディジタル表現フォーマット

*2 CITIS(Contractor Integrated Technical Information Service 契約者統合技術情報サービス)

供給者と調達者がデータベースを接続して情報交換をすること

*3 PPDM(Process Product Data Management プロセス・製品データ管理技術)

製品のプロセスにわたって種々の情報を統合管理する

 

 

 

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